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陰徳太平記
十一
南条吉田合戦之事
互に鎗長刀の切先お汰、火華お散して攻戦、南条豊後守は、左の手の無りければ、二の腕(○○○)に三間柄の鎗お縄にて結付、右の手にて石衝お執て衝けるに、元来聞ゆる大力なれば、両手にて突よりも猶軽げ也、吉田左京亮真先に進て南条と渡し合、〈○下略〉