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空穂物語
俊蔭二
我はまことの孝の子なりけりとかたる、ちいさき子のふかき雪おわけて、あし手はえびのやうにて、はしりくるお見るに、いとかなしくて、なみだおながして、などかくさむきにいでヽありくぞ、かヽらざらんおもひでヽありけになけばくるしうもあらず、