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歴世女装考

神代の髪の風
そも〳〵神代の髪の風は、男は髻おば一つに結て、につに左右へ綰(わかね)、櫛もて貫きとめ、糸につなぎたる玉おまとひて飾とする事、櫛の条にいへる如く、伊邪那岐尊左右の御鬢(みびんづら)に湯津々間櫛お刺せ玉ひ、御髻に黒御鬘お掛け玉ひしにて、御髪の形状お推量すべし、