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総見記

斎藤山城守於富田対面事
道三はひそかに富田の町末に小家お借り隠れ居て、信長の御出の様子お伺ひ見られけり、信長其日の御出立、いつもに増りて異風なり、先づ御髪は萌黄の平打の糸お以て巻.立巻立、茶揃(○○)つぶりに結せらる、