[p.0533]
宇治拾遺物語

これも今はむかし、丹波国篠村といふところに、年比平茸やいかたもなくおほかりけり、里村のものこれおとりて、人にもこヽろざし、またわれもくひなどしてとしごろすぐるほどに、そのさとにとりてむねとあるものヽゆめに、かしらおづかみ(○○○○)なる法師どもの、二三十人ばかりいできて、申べきことヽいひければ、いかなるひとそととふに、〈○下略〉