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松屋筆記
七十八
月代(さかやき)おもむ
俗に頭お剃時、水或は湯もて湿すお、さかやきおもむといへり、碧巌集八の巻〈十四丁お〉七十六則に、丹霞独以盆盛水浄頭、於師前跪膝、石頭見而笑之、便与剃髪雲々、此語伝灯録鄧州丹霞天然禅師の伝にもありしやうにおぼゆ、後日に考注すべし、浄頭はさかやきおもむ事也、
○按ずるに、浄頭は、頭髪お剃ることなり、