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屠竜工随筆
人の幼稚なるは坊主子にして置事、久しきよりのならはせならん、源氏物語横笛の巻に、薫の幼き時おいひたる所に、かしらは露草して、殊さらに彩りたらん心地して、口つきうつくしうにほひとかきたるは、幼き人のつふり剃たるが、花田色に美しう、雛の中の裸人形お見たらん心地せらるヽよし、