[p.0604]
北条五代記

福島伊賀守河鱸お捕手柄の事
いせ備中守、山角紀伊守、福島伊賀守三人は、氏直はたもとの武者奉行、此等の人は数度の合戦に先おかけ、勇士のほまれおえ、其上軍法おしれる故実の者也ていれば、伊賀守は生れつきこつぜんと異様にして、大男大〓有て、形体風俗人にかはつていちじるし、