[p.0612]
続世継
六/志賀のみそぎ
三のみこ〈○鳥羽第三皇子君仁〉は若宮と申ておはしましヽ、おさなくよりなへさせ(○○○○)給て、おきふしも人のまヽにて、ものもおほせられでおはしましヽ、十六にて御ぐしおろさせ給て、うせさせ給にき、御みめもうつくしう、御ぐしもながくおはしましけり、昔朝綱宰相の日本紀の歌に、
たらちねはいかにあはれと思ふらんみとせになりぬあしたヽずして、とよまれたるも、蛭子におはしましける、宮のごとくこそはきこえさせ給へ、むかしもかヽるたぐひおはせぬにはあらぬにや、