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倭訓栞
前編三/伊
いはがくれ 石隠とかけり、万葉集に磐隠座とも見え、石墓(いはき)にこもるともいひ、鎮火祭祝詞、大和姫世記などにも見えて、神去の義おいへり、日神石窟に入ませし時、天が下常闇なりし、故事に起れる詞なるべし、或は陵墓は巌もて造れば、かくいへるなりともいへり、