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書言字考節用集
前編九/古
こゝろもとなし 伊勢物語に見ゆ、もとなしは、万葉集に見えたり、心に由縁なき義にや、もとなはよしなと同じといへり、常に無心許とかけり、延陵季子が吾心已許之より出たるにや、謝霊運が詩に、延州協心許ともいへり、〈○下略〉