[p.0726]
万葉集
九/雑歌
撿税使大伴卿登筑波山時歌一首〈並〉短歌
衣手(ころもでの)、常陸国(ひたちのくにの)、二並(ふたなみの)、筑波乃山乎(つくばのやまお)、欲見(みまくほり)、君来座登(きみがきますと)、〈○中略〉男神毛(おのかみも)、許賜(ゆるしたまへり)、女神毛(めのかみも)、千羽日給而(ちはひたまひて)、時登無(とき卜なく)、雲居雨零(くもいあめふり)、筑波嶺乎(つくばねお)、清照(きよめてらして)、言借石(こととひし)、国之真保良乎(くにのまほらお)、委曲爾(まくはしに)、示賜者(しめしたまべば)、歓登(うれしみと)、紐之緒解而(ひものおときて)、家如(いへのごと)、解而曾遊(ときてぞあそぶ)、打靡(うちなびき)、春見麻之従者(はるみましよりは)、夏草之(なつくさの)、茂者雖在(しげくはあれど)、今日之楽者(けふのたぬしさ)、