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今昔物語
二十八
忠輔中納言付異名語第廿二
今昔、中納言藤原の忠輔と雲ふ人有けり、此の人常に仰で空お見る様にてのみ有ければ、世の人此れお仰ぎ中納言とぞ付たりける、〈○中略〉小一条の左大将済時と雲ける人、内に参り給へりけるに、此の右中弁に会ぬ、大将右中弁の仰たるお見て、戯れて隻今天には何事か侍ると被雲ければ、右中弁此く、被雲て、少攀縁(○○)発ければ、隻今天には大将お犯す星なむ現じたると答ければ、〈○下略〉