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壒囊抄

物およくぼると雲は何の字ぞ、欲々(/よくほる)と書也、欲々(よく〳〵)しきなど雲同事歟、欲の字おほる共、ほし主共よむ也、よくぼるとは訓、音に重説する詞也、欲の字お万葉にはほりとよむ、ほりほるは同じかるべし、万葉集に雨お悦ぶ歌に、
我が欲(ほり)し雨は降来ぬかくしあらばことあげずとも年は栄えむ、と雲ひ、ほしかりし雨は降たりと悦也、ことあげせずとは、事々しく不祈ら共と雲也と雲り、欲おば遊仙窟にはふくつけ(○○○○)共読む、