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閑際筆記

斉人垢食〈配膳の者お叱、食味に難お言、〉お好者あり、食する毎に、其僕お垢必器皿お壊に至、余〈○藤井臓〉が相識所の一人も亦如此、之要するに嗜味の致所なり、可不戒哉、
〓夢
夢は、いめ、又はゆめと雲ふ、夢は睡眠中に発する精神の作用にして、偶〻前徴お為すことあるに由り、古来夢お以て吉凶お判せしこと鮮からず、而して夢占の事は、方技部観相篇に、夢告の事は、神祗部神託篇に、初夢の事は、歳時部年始雑載篇に各〻其条あれば、宜しく参看すべし