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明良洪範

関け原御出陣の御途中、清洲御泊の夜、御夢に是と雲字お御覧有ける、此時足利の学校三要閑室お御供に召連れられしかば、則召れて右御夢の事御尋有けるに、三要申上けるは、是の字は日の下の人と書申候字にて、則天下に一人と申事にて、誠に目出度き御夢にて候と申上ける、此三要は学才のみならず、頓地能人也、洛東一乗寺村の円覚寺の開基にて、寺領二百石お下されける、