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漢語大和故事

漢書雲、吹毛求疵(○○○○)、又雲、洗垢求其瘢瘡、この語は、我身の過お求出すの喩也、毛おふけば、身体の疵あらはるべきぞ、人の惡お知らんとて、余り吟味すれば、反つて我身の過に落る事あるべし、其時始のまゝにて置たらばと思ふ事あらん、是毛お吹て疵お求るものなり、高津内親王の歌に、直木にも曲れる枝もあるものお毛お吹疵おいふがわりなき、