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九州のみちの記
太宰帥隆家筑紫に下りける時、扇たまはせ給ふとて、枇杷大后宮、凉しさはいきの松原とよみし所にぞあなるが、誠に歌人は行ずして名所おしる(○○○○○○○○○○○○)と、諺にいへるが如く、松原の景気海に近く、ちとさしあがり、高き所なれば、すゞしかるべき境地なり、