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甲陽軍鑑
十三/品第四十上
信玄公お始奉り家老衆大身小身善惡の儀分別之事、附物の事宜作法手本 に成事
一或夜信玄公宣は、澀柿おきりて木練おつぐ(○○○○○○○○○○○)は、小身なる者のことわざなり、中身よりうへの侍、殊に国もつ人は、猶以澀柿にて其用所達すること多し、但徳おほしと申て、つぎてある木練おきるにはあらず、一切の仕置かくの分なるべきかとのたまふなり、