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甲子夜話

予〈○松浦清〉が下邸の辺、弁天小路と雲に、某と雲る御家人あり、此人三尺ばかりの棒お持てばに丈許の処も、少し足がヽり有れば躍上る、又高処より跳下るも、三丈計は自在なり、又七尺ばかりの高き所は、足お挙て堤ること、自由にするとなり、奇なる事なり、