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倭訓栞
前編十四/多
たふる 倒およめり、僕も僵も同じ、霊異記に、顚沛お訓ず、又蹄およめり、倭名抄に狂およめるも、心の顚倒する義也、たふすは彼よりいふ詞なり、倒るゝ所に土つかむといふ諺は、今昔物語にみえたり、今俗こけた所で火打石ともいへり、