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鎌倉管領九代記
四下
結城七郎揚義兵附高階城軍
鎌倉没落の折ふし、持氏の御息次男春王殿、三男安王殿は、鎌倉お遁れ出て、下野の日光山に落かくれ、おはしましけるお、結城七郎民朝は、重代の主君なれば、見すてまいらせ難くして、潜かに城中へ迎入たてまつり、家人一族あつまり、要害お構へ、塁お深くしてたてこもる、〈○下略〉