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文会雑記
一上
一仁者心之徳、愛之理と雲やうなることお、徂来も仁斎も、とやかく雲て、はりあひせり合せらるれども、何の用もなきことなぞべし、神祖〈○徳川家康〉の御遺訓に下お治は慈悲と雲一言にて、安民の道も協べし、然れば経術と雲て、めつたに骨折も、隙にまかせて雲ふことなるべしと、君修の論なり、C 仁例