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東関紀行
ほむの川原〈○三河〉にうち出たれば、〈○中略〉茂れるさゝ原の中に、あまたふみわけたる道ありて、行末もまよひぬべきに、古武蔵の前司、〈○北条泰時〉道のたよりの輩に仰て、植おかれたる柳も、いまだ陰とたのむまではなけれども、かつ〴〵まづ道のしるべとなれるもあはれなり、〈○下略〉