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礼は、いやと雲ひ、又うやまふとも雲ふ、即ち恭敬の義なり、此篇には其行跡に顕はれたる最も著きものヽみお収載す、而して起居動作より、冠、婚葬、祭等に至る、謂ゆる礼式に関する事は、別に其部あれば、多く省略に従へり、
謙譲は、ゆづると雲ひ、又へりくだると雲ふ、即ち人お推敬して、自ら退譲するお謂ふなり、