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古今著聞集
四/文学
前途程遠、馳思於雁山之夕雲、後会期遥、添纓於鴻艫之暁涙と、後江相公〈○大江朝綱〉が書たるお、渤海の人感涙おながしける、のちに本朝人にあひて、江相公三公の位にのぼれりやと問けり、しからざるよし答ければ、日本国は賢才おもちいる国にはあらざりけるとぞはぢしめける、