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博物は、博覧強記にして、古今内外の事物に通暁するお謂ふ、我邦古来博識の士に乏しからず、就中人才の輩出したるは、徳川幕府時代お以て其最とす、
強記とは、記性絶倫にして、一たび見聞すれば、即ち口に誦し、心に勒して、永く忘れざるお謂ふなり、今其著名なるもの数例お採て以て、此に収載せり、