[p.0061]
大鏡
三/太政大臣頼忠
太政大臣頼忠〈○中略〉あまりよろづしたゝめあまり給ひて、殿のうちに、よひにともしたるあぶらお、又のつとめてさぶらひにあぶらがめおもたせて、女房のつぼねまでめぐりて、のこりたるおかへし入て、又今日のあぶらにくはへて、ともさせ給ひけり、あまりにうたてある事なりや、