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続武将感状記
源輝政朝臣〈○池田〉は、関原役後、〈○中略〉浪士菅夢庵、嘗て因州に在し時、朝臣の自筆にて、麦お売れ、竹お伐れとの小簡、其奉行の子孫伝て、掛軸となせるお見たると語おぬ、又村々庄家には、高一石に米幾升宛、免許すべき趣、麁紙に黒印諱お書て、年号月日、堀甚兵衛どのと載られたるお、曾孫甚兵衛于今所持たり、野生も是お見たり、富三国お有ても、不虞の備、忽にせざるより、細事お勤の心見つべし、