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倭訓栞
前編四十五/於
おくす(○○○) 物語に見ゆ、憶字の義也、念也、思也と注せり、俗に畏疾お憶病といべり、新猿楽記には億病と書り、むねのやまひの義、俗におく病神などもいへり、源氏におくたかきともいへり、疑らくは奥より転ぜし詞なるべし、億も亦意に通ずれば、億病もよし、