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相州兵乱記

松山合戦之事
此憲勝〈○上杉〉は管領憲政の末子にて、小田原とは大敵なれば、縦ひ命お失ふとも、降参はあるまじきに、相随ふ者ども、億病神や付たりけん、色々いさめ、其上竹たばにて鉄炮お防ぎし程に、すべきてだてなくして、終に後詰お不待、降人になり玉ふ、雲ひ甲斐なきありさまなり、