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文会雑記
二上
一春台は元来性の急なる人なれども、学問にて子りつめて、従容としておることお習て、久しきにたゆること得ものなり、それゆへ会業などの日、外より来る状などお書こと、随分ゆる〳〵書れたり、すべてその如くにて、一生の間うろたへたることお見することなしと、元鱗など語れり、