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今昔物語
二十四
大江匡衡妻赤染読和歌語第五十一
挙周が官望ける時に、母の赤染、鷹司殿 〈○藤原道長妻倫孑〉に此なむ読て奉たりける、
おもへきみかしらの雪おうちはらひきえぬさきにといそぐ心お、と御堂〈○藤原道長〉此歌お御覧じて、極く哀がらせ給て、此く和泉守には成させ給へる也けり、