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松の落葉

人おわかる、女のあへる、
ふるき歌集の詞がきに、人おわかるといへるは、みづからは、とゞまりて、人のわかれゆくおりのことなり、さるからに人にといはず、古今集に、あふ坂にて人おわかれける時によめる、あふ坂の関しまさしきものならばあかずわかるゝ君おとゞめよ、又おとは山のほとりにて、人おわかるとてよめる、おとは山木だかく鳴てほとゝぎす君がわかれおおしむべらなり、とあるお見るべし、君おとゞめよ、君がわかれおといへる、みな人のわかれゆくさまなり、