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倭訓栞
前編十四/多
たび 旅おいふ、日本紀に行おもよめり、発日の義成べし、発行も旅行も行度も義同じ、幽斎聞書に、羈旅は大なる旅也、国おも多くへだてたるやうによむべし、旅字ばかりの時は、遠近お限らずとみえたり、〈○中略〉思ふ子に旅おさせよといふ俗語は、程子も旅に在ては、謙降柔和なれば自保すべしといへりとぞ、