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冠辞考
三/久
くさまくら(○○○○○) 〈たび〉
万葉巻一に、草枕(くさまくら)、客爾之有者(たびにしあれば)雲々、こは巻五に、道乃久麻尾爾(みちのくまびに)、久佐太袁利(くさたおり)、志婆刀利志伎提(しばとりしきて)てふごとく、草引結びて枕とする意にて、旅には冠らするなり、〈此うた舒明天皇の御代お挙たるに、いひなれしつゞけ様なれば、いと上つ代より〉〈いへる詞なりけり、〉