[p.0449]
万葉集
一/雑歌
軽皇子宿子安騎野時、柿本朝臣人麿作歌、
八隅知之(やすみしヽ)、吾大王(わがおほきみの)、高照(たかてらす)、日之皇子(ひのわかみこは)、神長柄(かみながら)、神佐備世須登(かみさびせすと)、太敷為(ふとしきし)、京乎置而(みやこおおきて)、隠口乃(こもりくの)、泊瀬山者(はつせのやまは)、真木立(まきたてる)、荒山道乎(あらやまみちお)、石根(いはがねの)、禁樹押靡(ふせぎおしなみ)、坂烏乃朝越座而(さかとりのあさこえまして)、玉限(たまきはる)、夕去来者(ゆふさりくれば)、三雪落(みゆきふる)、阿騎乃大野爾(あきのおほぬに)、旗須為寸(はたすヽき)、四能乎押靡(しのおおしなみ)、草枕(くさまくら)、多日夜取世須(たびやどりせす)、古昔念而(むかしおもひて)、
短歌
阿騎乃爾(あきのに)、宿旅人(やどるたびびと)、打靡(うちなびき)、寐毛宿良自八方(いも子らじやも)、古部念爾(いにしへおもひて)、〈○下三首略〉