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沙石集
八下
先世房事
万事お自業の因縁と思は〻、不祥厄難ありとも、人おとがめ不可恨、しかるに人のとがとのみ思て、恨おふくみ怨お報ふ事、返々おろかなり、経曰、怨お以て怨お報ずるに、怨ついにつきず、草お以火おけすが如し、恩お以怨お報ずるは、怨ついにつく水お以火おけすが如しと、