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大鏡
三/左大臣師尹
御むすめ〈○藤原師尹女〉村上の御時の宣耀殿女御、かたちおかしげにうつくしうおはしけり、〈○中略〉御めのしりのすこしさがり給へるが、いとゞろうたくおはするお、御門いとかしこくときめかさせ給ひて、かくおほせられける、
いきてのよしにてののちののちのよもはねおかはせるとりとなりなん、御返し女御、
秋になることのはだにもかはらずばわれもかはせるえだとなりなむ