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松屋筆記

おいらん、松位、大夫などの義、〈○中略〉
また字に松位とかくは、大夫といふべきお、秦の始皇が松お大夫に封ぜしといへる故事によりて、松位とはかける也、さて遊女お大夫といふは、もと白拍子のともがらにて、みづからうたまひするがゆえに、浄璃瑠大夫になずらへてよべる也、浄瑠璃大夫の号は、院中にめされて叡聞ありし時、かりに五位お賜はりしに起れり、