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新古今和歌集
十/羈旅
天王寺へまいり侍りけるに、にはかに雨ふりければ、江口にやどおかりけるに、かし侍らざりければ、よみ侍ける、 西行法師
世中おいとふまでこそかたからめかりのやどりおおしむ君かな
返し 遊女妙(○)世おいとふ人としきけばかりの宿に心とむなと思ふばかりぞ