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我衣
売女は渡世のために美目よき女お買取て、白粉紅粉おぬり、其色お増し、綾羅おきせて人おあざむき、香具お帯て臭気お去り、諸人お落し穴へ人れ、一生おあやまらせ、或は命おも損する不仁なる家職ゆへ、世の人、別として交らず、是お亡八(くつは)と雲、孝弟忠信礼義廉恥の八つお忘れたるゆへと、唐人は戒たり、