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異本洞房語園

紋日(〇〇)
小袖の絞は五所なれば、五節句祝の日お紋日といふ、吉原にては、もの日といふ、紋日は京の言葉、〈○中略〉 揚屋に丸の日(〇〇〇)といふ事、正月は朔日より七日迄、同十四日十五日廿日合て十日あり、これお丸の日といふには、しゆらい銀お常の一倍の積りにして、客人よりこれお出す、太夫のしゆらい銀七匁なれば、倍して拾四匁也、正月一け月に十日あれば、九の字に一点お加へ、丸の日といふ、古来は正月に限りしなれども、今は五節句紋日はいづれも丸の日といふ、