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皇都午睡
三編中
極下の分は、深く其道おしらざれ共、咄にもきゝ、痴情は推量にも書る物也、宵にお勤といふ折に出すのが邪魔だ、翌の事お延して、女郎にねだつて立ふりさせたり、それが出来ぬと翌朝友達の内へ無心の手紙、それも埒が明ぬ時は居残り奴質(やつこじつ)として、物置納屋にほり込れ、とゞは始末屋とて、其人お引取り、身の廻おはいで取り、価に換て算用せられ、褌一つでほり出さるゝ也とぞ、