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古学小伝

本居宣長〈○中略〉
春庭は宣長の男なり、後の鈴屋と号し、建蔵と称し、後健亭と改む、語学に精しく、詠歌に長ぜり、活語のことお啓発して、宣長の未だいはれざることお述て、後学お益せり、中年瞽者となりけれど、も、強記にして、学の道にても、門人ことに多し、文政十一年戊子十一月七日、身まかりぬ、年六十六、