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和漢文操
五/説
掻餅説 陳素六
そののち頼家の御時には、ひたぶるに公家衆のまじらひより、よろづに風流おこのませ給ひ、皆朱のそり椀も、法事めきたりとて、花もよし野の菓子椀などにほしひらめ、くぼかなる所に例のあづきお置たれば、花のかたちに似たるより、牡丹餅とはいへりとぞ、