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蒹葭堂雑錄

檞(○)御膳〈又檞御供とも雲〉
檞葉にて、箱の如くに折て、細き竹にて縫製す、
檞の御供は図〈○図略〉するごとく、檞葉お筥のごとくに折て、細き竹にて釘製せしものなり、帝都白河家、〈神祗官〉にて行はる鎮魂祭〈十二月中の寅日〉にも、檞葉お八枚円く重て、細き竹にて編つけ盆のごとくに製し、中に飯お盛て神に供す、是おひらでの御供(○○○○○○)と称す、其製小異ありといへども、檞の御食に同じ、是なん上古より葉椀葉手といへる器なるべし、