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大鏡
三/太政大臣頼忠
恵心僧都の頭陀行せられけるおりも、京中にこぞりていみじき御時おまうけつゝまいりしに、この宮〈○遵子〉よりは、うるはしくかねのごき(○○○○○)どもうたせ給へりしかばこそ、かくてはあまりみぐるしとて、僧都乞食とゞめ給ひしかば、〈○下略〉
○按ずるに、今昔物語には此事お挙て、か子のごきお銀の器とせり、