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庭訓往来諸抄大成扶翼

引入合子
貞丈雲、引入の二字ひきれと読べし、職人尽歌合に、ひきれうりあり、歌にもひきれと読たり、其絵にはうるしぬりの椀お売る体お画たり、椀はめしわん、汁わん、ふた等お重ね入るやうに作たる故に引入と雲なり、合子はわんの事なり、みとふたと合ふことゆへ合子と雲なり、本式の食器はかはらけにてふたなし、