[p.0096]
大和物語

少将〈○良岑宗貞〉には、ひろき庭に生たるなおつみて、むし物といふ物にして、ちやうわんにもりて、はしには梅の花のさかりなるおおりて(○○○○○○○○○○○○○○○○○)、その花びらにいとおかしげなる女の手にてかくかけり、
きみがためころものすそおぬらしつゝはるの野にいでてつめるわかなぞ〈○又見続後拾遺和歌集〉